展開について その26
整理し直すの謎2 恒等変形 その5
今回は「整理し直す」と恒等変形の追加を比較します
追加についてはこちらをご覧ください
追加って何?
追加の定義は
変化(前の式と、式の形がちがうこと)のうち前の式と後の式が等式で成り立たたないこと
です
等式の変形のように、両辺に10を加算したり、両辺に10を乗算したりすると、追加したことになります
比較5 追加 左辺
「整理し直す」と恒等変形を追加という観点から比較します
「整理し直す」
「整理し直す」の場合、左辺をずっと追加はありません
そもそも左辺が1つしかないと言えます
ですので追加はありません
$100=50+50$
$=25+25+25+25$
恒等変形
恒等変形の場合も左辺はずっと追加はしません
そもそもこちらも左辺が1つしかないと言えます
ですので追加はありません
$2x=x+x$
$=3x-x$
結果
比較5に関しては、両方とも同じと言えます
比較6 追加 右辺
「整理し直す」と恒等変形を追加という観点から比較します
「整理し直す」
「整理し直す」は右辺の方は追加はしません
追加すると左辺と右辺の数値の合計がちがってしまいます
等式の変形のように同じ値を、左辺と右辺の両辺に加算、減算、乗算、除算するのなら等式は成り立ちますが、「整理し直す」は左辺は変化も追加もしませんので右辺だけ追加することはできません
ですので右辺の追加はありません
$100=50+50$
↓ (右辺にだけ100を加算)
$100<50+50+100$ (右辺だけ追加すると、等式は成り立たない)
恒等変形
恒等変形も右辺の方は追加はありません
「整理し直す」と同じで、右辺だけ追加してしまうと等式は成り立たず、不等式になってしまいます
ですので恒等変形も追加はありません
$2x=x+x$
↓ (右辺にだけ100を加算)
$2x≠x+x+100$ (右辺だけ追加すると等式にならない)
結果
比較6に関しては、両方とも同じと言えます